当院は2013年に小児救命救急センターを開設し、6床の小児集中治療室(PICU)を設置しました。
小児集中治療室(PICU)とは、新生児期以降のすべての重篤な小児の治療とケアを行う、小児ICUです。当センターでは8名の小児担当医を中心に、他の救命救急センタースタッフや小児科各専門グループ、小児外科、心臓外科、整形外科、脳神経外科、放射線科、耳鼻科、麻酔科などの他の診療科、看護スタッフ、臨床工学技士などと協力・連携し、小児救急医療の「最後の砦」として、24時間体制で診療を行っています。
小児救急の最後の砦として
九州大学病院小児救命救急センターは、6床のPICU(小児集中治療室)を設置し、救命救急センター・集中治療部はじめ、院内各科、小児科・小児外科の各専門グループと連携し、24時間体制で診療を行っています。
生命の危険が迫っている重篤な小児を受け入れ、診療体制を整備する目的で、2010年に厚生労働省の小児救命救急センター運営事業が創設され、当院は2013年に大学病院として初めてその指定を受けました。現在、福岡県内はもちろん、近隣の県はじめ九州各県から重篤な患者様を受け入れ、治療を行っています。
当センターでは、病気や事故にかかわらず、呼吸不全、ショックなどで集中治療を必要とする小児が主な治療対象です。特に小児のECMO(体外式膜型人工肺)の施行数は西日本で最も多く、広域から劇症型心筋炎や重症呼吸不全等、様々な疾患に対応しています。また、急性血液浄化療法、血漿交換や体温管理療法など、必要な治療が適切なタイミングで行えるよう、常に看護師、臨床工学技士等と連携しながら診療を行っています。
小児救急の「最後の砦」として、スタッフ一丸全力で、一人でも多くの子どもを救い、元気に帰してあげること、それが私たちの任務です。一人ひとりの診療を通して、みなさまの期待と信頼に応えられる医療を提供していきたいと考えています。
救急隊による搬送患者、他の医療機関からの重症患者を受け入れています。
対象疾患: 内因・外因問わず、集中治療管理が必要とされる小児症例すべてが対象です。
呼吸不全、ショック、急性脳炎・脳症、重症肝不全、急性腎不全、心筋炎など
外傷、熱傷、中毒など
救命救急センター・集中治療部のICU 22床のうち、6床をPICU病床とし、救急患者のみではなく、周術期管理や院内急変患者の対応を他の診療科と連携して行っています。
入院中の患者さんの急変時の対応を行っています。
小児重症患者の初期対応および人工呼吸管理、緊急血液透析、ECMOなどの集中治療管理を学ぶことが可能です。また救命救急センターの成人患者の診療にも参加しています。
・呼吸・循環不全や急性脳炎/脳症、心筋炎・心筋症での体外補助循環(ECMO)、緊急血液透析(CHDF)、脳保護療法などの特殊治療が必要な場合、外傷、熱傷など、緊急にICUでの救急・集中治療が必要な患者様がおられる場合は、救命救急センター(092-642-5871)に電話でご連絡ください。
なお、院内状況を確認後、折り返しオンコール医師より連絡させていただく場合もあります。
・転院搬送の際、可能であれば下記の転院搬送シートをご記入の上、FAX( 092-642-5874 )をお願いします。
当院小児救命救急センターは、救急車や他の病院から搬送される、集中治療を必要とする重篤な小児救急患者様の施設です。当センタースタッフは、重症な救急患者様への対応やPICUでの診療に専従しているため、患者様の直接の来院や電話でのご相談は受けることができません。
平日日中は、かかりつけの先生に、
夜間や休日は、#8000(小児救急電話相談)や急患センターに、
ご相談・受診していただけますよう、お願いいたします。 また、当院かかりつけ患者様で夜間休日の急病のお問い合わせは、時間外受付(092-642-5163)へご連絡いただき、担当の診療科にご相談ください。
ウェブサイト「こどもの救急」では、対象年齢 生後1カ月~6歳のお子さんについて、夜間や休日などの診療時間外に病院を受診するかどうか、判断の目安を提供しています。
2018-22年 | 全体 (1295例) |
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人工呼吸 | 1003例(77%) |
持続血液濾過透析(CRRT) | 92例 |
体外補助循環(ECMO) | 47例 |